2010年6月23日水曜日

横須賀で米兵に聞く、「あなたにとって、アンポとは」

改定安保発効50年、横須賀で米兵に聞く、「あなたにとって、アンポとは」

6月23日11時0分配信 カナロコ
改定安保発効50年、横須賀で米兵に聞く、「あなたにとって、アンポとは」
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人影もまばらな夜のどぶ板通り=横須賀市本町
 日米安全保障条約が静かに半世紀の節目を迎えた。1960年に改定された条約の発効から23日で50年。米軍普天間飛行場移設問題では、同盟国の基地をめぐって一国の首相が辞任するという異例の事態となったが、安保見直しといった議論は広がらなかった。ではもう一方の当事者、条約の担い手である在日米軍は条約をどう見ているのか。米海軍横須賀基地近く、「どぶ板通り」で米兵に聞いた。あなたにとって、アンポとは―。

「戦争になったら日本を守ってくれるかって? おれにはよく分からない。条約の存在は知っているが、詳しい内容までは分からないから」

米海軍佐世保基地に所属、揚陸艦乗組員という21歳に悪びれるふうはなかった。3人連れでやって来たバー、マイクを手に熱唱するのは尾崎豊のバラード「I LOVE YOU」。来日3年、ガールフレンドがいないのが悩みだ。「日本は好きだ。横須賀は東京に近いし、気に入っている。秋葉原の電化製品は魅力的だ」。あどけなさも残る笑みが薄暗い店内に浮かんだ。

約200メートルの通りは閑散としていた。米兵向けのバーなど100軒以上が並ぶが、横須賀を母港とする原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が14日に出港しており、人影はまばら。GWは朝鮮半島情勢をにらみ、演習を予定していると言われる。トラブルに目を光らせる制服姿の軍警察がやけに目を引く。

カウンターで1人ハイネケンをあおっていたニューヨーク出身の黒人の米兵(32)は優等生的な発言だった。

「日本の安全を思いながら任務をこなしているかは、人による。全員がそうとも言えないし、誰もがそう思っていないとも言えない。自分は日本を守っている意識は少なからずあるし、日米関係は互いに支え合って成り立っているんじゃないか」

「みな親切だし、横須賀の暮らしには満足している」というが、目を丸くするのは、その目にも奇異に映るらしい日米の緊密さ。「今年は50年の記念なのか。それは衝撃だ。とても長い」。冷戦構造の崩壊を経て、しかし基地は変わらずあり続ける。時代とともに日米関係も変化してしかるべきでは―。その問いには、口をつぐんだままだった。

25歳の白人の米兵も首をかしげた。「鳩山首相の辞任は知っている。普天間基地の移設が問題になったのだろう」。釈然としない様子だ。「沖縄以外、もちろんグアムへの移転だってできたはず。要は日本の姿勢の問題だ。最終的には自分たちの利益のために、県外、国外移設に積極的に取り組まなかったのだろう」

少ししゃべり過ぎたのだろうか。「日本人は法律やルールに従順すぎるんじゃないかな」。そう言い残すと、バーで働く日本人の恋人に腕を引かれながら、店を出て行った。

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